1.穂谷自然農園の”野菜づくり”へのこだわり!

 私たちは、農薬(殺虫剤、除草剤、土壌消毒剤など)と化学肥料を一切使わず、地域資源を最大限に活用することで、新鮮で美味しく、安心安全、エコ(環境に謙虚)な三拍子揃った野菜づくりを実践します

 

2.農薬、化学肥料の不使用=生命あふれる豊かな土!

 雑草、病虫害の対策は、農薬や除草剤に頼ることなく、それぞれの作物の成育に適した時期(つまり「旬」の時期)に、前後の作付のバランスを熟慮して作付を行い、それぞれの生育状況に応じて、手間を惜しまずに作業することで、「健康な野菜」を育て、被害を最小限に抑えるように努力しています。

 

@除草作業:早期に雑草を取り除き、作物の成長を助けます。

・ニンジンの除草 ・棚田の手除草 ・畦畔の草刈り、刈り草集め

 

 

A防虫作業:特に苗など作物が軟弱な時期、虫が食害しないように防ぎます。

 

 

・ダイコンの虫取り、除草 ・ネットトンネルによる防虫 B刈草を利用したすそ押さえ

 

 

B刈草マルチ:雑草の繁茂を抑え、土壌の乾燥を防ぎ、小動物・微生物の餌として土を肥やします。

・刈り草集め、運搬 ・サトイモの刈り草マルチ ・エダマメの刈り草マルチ


 

 生命あふれる”健康な土”で育った、素直で元気な野菜は、野菜本来の栄養とおいしさがいっぱいに詰まった、心と体にやさしい”ホンモノの野菜”です!

 

 

3.”土づくり”の根幹、堆肥と肥料について

 穂谷自然農園では、土づくり(注1)の根幹となる堆肥と肥料(注2)をできる限り購入することなく、地域資源を原料として、多くの方の協力を頂きながら自ら作成しています。


<堆肥について>

 下記のような地域の未活用資源を主な原料として、さらにそれらの良質な醗酵熟成を促す為に、米ぬかをEM菌(注3)により醗酵させた「ぼかし」とEM1活性液を散布した上で、攪拌を十分に行い、熟成したものを「土壌改良材」として使用しています。

原料1(市内)

関西外国語大学穂谷学舎、三之宮神社の落葉、公園街路樹等の剪定枝チップ

原料2(市内)

枚方セラピー牧場の馬糞と敷料(モミガラ、オガクズ)

原料3(市内)

JA北河内や坂口米穀店の米ぬか

原料4(府内)

箕面ビールのビール搾りカス

原料5(府内)

パナソニック、大阪ガス、関西外大の食堂乾燥残渣

 

原料6(府内)

関西国際空港の機内食等乾燥残渣

 

@堆積した原料の攪拌作業 A堆肥の散布準備(缶詰め) B堆肥散布

 

<肥料について>
 乾燥残渣と米ぬか等を混ぜ合わせたものを、EM1活性液と糖蜜を溶かした水で水分調整し、袋詰めし、密閉した状態のまま嫌気醗酵させて熟成した「ぼかし肥料」を主に使用しています。

@原料の混合作業(写真左、中) A袋詰め(密閉)

B熟成させたぼかし(写真左、中) C施肥(写真は溝施肥)

 

注釈

 

注1:「土づくり」について

 

 辞書で「土壌」という言葉を引くと、「地殻表面の母岩が風化・崩壊したものに腐食などが加わり、気候や生物などの作用をうけて生成したもの」とあります(『広辞苑』より)。

 つまり農業(特に有機農業)にとって土とは、単に岩石が風化しただけの”物質”ではなく、そこに多くの生物が存在し活動する”命の塊”なのです

 そして、良質な堆肥を入れるなどの方法により、土壌に腐食質を供給して微生物の働きを促進し、作物の生育に適した、軟らかく、通気性がよく、水はけと水もちがよく、養分供給力の高い、団粒構造を持った土壌の状態を作り出し、それを維持増進することを「土づくり」といいます。

 

注2:「堆肥」と「肥料」の違いについて

 

 肥料とは、「土地の生産性を維持増進し、作物の生長を促進させるため、普通は耕土に施す物質」(『広辞苑』より)ですので、広い意味では堆肥も含むものですが、この場合は長期的な「土づくり」を目的として用いるものを「堆肥」、短期的な作物の生長促進の為に投入するものを「肥料」として、分けて表現しています。 

 

注3:「EM菌」について

 

 EM菌は80種以上の菌の集まりで有用微生物群(Effective Micro-organisms)の頭文字をとってEMと名づけられました。自然界にある5群(乳酸菌群、酵母群、光合成細菌群、発酵系の糸状菌群、グラム陽性の放線菌群)から嫌気、微好気の複数の有用な微生物を集め培養し、液中に複合共生させた微生物資材をいいます。

 

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